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所得税の確定申告、よくある質問事項(1/5)

2015/10/28

 2015年も残すところ3ヵ月となり、所得税の確定申告も気になる季節となりました。そこで、確定申告についてよくある問い合わせ事項について、5回にわたって、解説してまいります。

 

《相続人の1人が行方不明の場合の申告について》

Q1.

 Aさん(死去)には、相続人として、子B及びCがおり、Aの生前においては、Bとは生計を一にしていましたが、Cとは20数年以上音信不通であり、その生死については全く不明です。

 Aさんの相続財産には、株式及び賃貸不動産がありますが、遺産分割協議ができないため、当該相続財産から生じる配当収入及び賃料収入に係る相続人Bの所得税の申告にあたっては、法定相続分2分の1を収入として申告することにしています。行方不明の相続人Bの法定相続分2分の1については、申告・納税をしなくてもよいですか。

 

A1.

 相続人Cについて、生死が不明とされる場合であっても、失踪宣告が行われていない状況にあっては、死亡したとみなされることにはなりません。

 したがって、死亡したAの相続財産については、遺産分割協議がされるまでは、相続人BとCの共有財産となり、加えてその財産から生じる収益については、法定相続分に応じて各相続人に帰属することになり、既に分配された収益については、その後の遺産分割協議でも遡らないことになります。

 ところで、Bについては、Cの生死が不明である以上、Cの財産をどうこうする権限はありませんし、Cの委任を受けていない以上、Cの確定申告書を提出する権限はありません。したがって、相続人Cに帰属する株式及び不動産から生じる利益については、Cに帰属するものとして別途管理し、相続人Bは自分に帰属する法定相続分に応じて確定申告をすればよいということになるものと解されます。この場合、相続人Cと按分した所得であることがわかるように書類を整えておくことが税務当局への説明のうえで、好ましいと思われます。

 なお、相続人Cが確定申告をしていないことについて、税務当局から相続人BへCの分までの税金の請求が来ることはありません。ただし、相続人Bが相続人Cに帰属するはずの収入を使い込んでしまっている場合は、CからBへ贈与があったものとみなされるなどして、税金が課されてしまうおそれがあります。

 

《年末調整と確定申告の関係について》

Q2.

 国税庁の年末調整の手引きでは、中途就職者については、前職分の源泉徴収票等で確認できるまで年末調整は見合わせてくださいという旨の説明がされていますが、様々な理由で源泉徴収票等が提出できない、あるいは、しない場合が考えられます。例えば、

  • 前職の経営者が、意図的に源泉徴収票を発行しない
  • 前職の会社の倒産等により源泉徴収票を物理的に入手できない
  • 給与所得者自身で確定申告する旨主張して、意図的に提出しない

といった場合などにおいて、源泉徴収義務者としては、本人に確定申告をさせるということで年末調整の義務を免れることはできるのでしょうか。また、年末調整後に異動した所得控除については、確定申告で精算できるとありますが、この異動とは具体的にどの程度の異動をいうのでしょうか。

 

A2.

給与所得者(以下、「サラリーマン」とします)・源泉徴収義務者(以下、「会社」とします)・国との三者の関係について、源泉徴収制度の下では、国とサラリーマンは直接的な関係には立たないとされています。

 また、源泉徴収税額は、その対象とされる対価が支払われたときに特別の手続きを要しないで成立するものとされ、不足があるときは、国が会社から徴収を行い、追って会社がサラリーマンに請求することになっています。逆に、過大に徴収してしまった場合は、会社は国に対して還付請求をし、サラリーマンは、会社に対して支払いを請求することになります。そうしますと、会社は、税法の不知に関係なく、法に照らした適正な税額を源泉徴収しなければならないとうことが大前提とされているといえます。

 そして、年末調整は、所得税法通達の解説において、12月31日時点の現況によるのではなく、その年最後の給与支払時に提出されている扶養控除等申告書に基づいて行われるものとされ、最後の給与支払後に異動があった場合は、年末調整後の誤りではなく、サラリーマン本人の確定申告によって精算ができるものとされています。そうしますと、会社としては、その年最後の給与の支払いの際に提出されている扶養控除等申告書に基づいて年末調整を行えば義務を果たしたことになり、その年末調整は誤っていないことになると思われます。

 

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